私は思えば子どものころから、自己主張や自己表現が苦手な子でした。
それはきっと、親に押さえつけられていたからだと思います。
自由に自分というものを出させてもらえなかったし、ちょっと自己主張をすれば、
ひどく怒られたものでした。

だから子どものころの私は目立たなくておとなしく、ちょっとしたことにびくびくしていました。
泣き虫でした。
だからでしょう、いじめにもよく合いました。

そんな子供時代を過ごしたら、大人になったって、急に自己主張がうまくなったり、
積極的になれるわけではありません。

そしておとなしかったのは、感情を抑圧していたから。
特に怒りを抑圧していたんだと思います。

思い出すのは、高校生のころ。
何かの拍子で小学生くらいのいとこに対して怒りが爆発し、周りにいた大人たちが
間に入るほど、怒りが激しかったのを覚えています
そんな自分が怖かったのも覚えています。

そして、30代になると、ヒーリングやセラピーを学び始め、
私の中にたくさんの抑圧していた感情があるのを知り、
それを解放することをたくさんしました。
怒りも悲しみも憎しみも寂しさもいろんな感情を解放しました。

それで少しずつ楽にはなっていき、胸につかえていた様々な苦しみも軽くなり、
現実もよい方向に向かっていきました。

それでも私の中には、怒りや悲しみがまだまだ残っていたんでしょうね、
人との関係の中で、感情が高ぶったり、自分の思い通りにならないことがあると、
攻撃的になってしまうことがあり、相手を責めたり、自分の主張を通そうとしすぎて
それで関係性が壊れてしまうことがありました。

子どものころ、ちゃんと自己主張できなかったから、大人になって、
さあ、自己主張しよう!と思っても、うまくできないんですね。

そのたびに、私の中に、どんな傷があるの?悲しんでるインナーチャイルドがいるの?
と見ていくことをしていきました。

でもそんなふうに攻撃的になってしまうところのある私でしたが、
自分の思いをストレートに伝える、というところは、悪いことではないと思っています。
自分の思っていることを、なかなか言えない、言えても遠回しにしか言えなかったりする人は
多いと思います。

思っていることをそのまま伝えるのは、子どもだったら当たり前。
そこにいい、悪い、はなくて、ただ自分が思ったことをそのままに言うだけ。
子どもはいいけれど、大人はそれが非常識、と言われてしまうこともあります。
大人になると、周りからどう見られているか、ということが気になって、
少しでもいい人に見られたくて、表面的にはいいことを言う人はたくさんいます。
心の中ではちっともそう思っていなくても。

私はそういう表と裏がちぐはぐな人が一番嫌い。
そういう大人といると気持ちが悪い、だから子供と一緒にいると、気持ちがいいんです。

例えば愚痴。
仲間内で愚痴を言うことはよくあることだと思います。
あの人のこういうところが嫌だ、こうされて嫌だったんだ、って、話すこと。

愚痴も悪くない、自分だけでため込んでいたら苦しくなるけれど、
誰かに話すことで楽になることもある。

でもね、されて嫌なことを、なんで本人に言わないの?

って思う。

言わないから相手は気が付かなくてずっとしてくるかもしれないよ。

あなたが嫌だと思うことと、相手が嫌だと思うことは違うかもしれなくて、
相手は自分が嫌だと思わないから、あなたにも同じようにしてくるのかも。

だから、それは「私はされて嫌なんだ」って教えてあげなきゃね。

できごとに、いい、悪いもなくて、あなたがどう感じているかが大切なんだから。

でもそれをちゃんと伝えられる人は少ない。

なぜ伝えられないからと言えば、

相手が傷つくかもしれないから

相手に嫌な思いをさせるかもしれないから

相手に嫌われるかもしれないから

と、いつも自分の機嫌よりも相手の機嫌を気にしているんです

相手に嫌な思いをさせられたのに、なお、相手の機嫌を気にしているから。

相手ばっかりが気になるのって、自分のことを大切にしていないから。
自分に夢中になっていないからです。

自分に夢中になっていたら、相手のこと、周りのことなんて、興味がなくなりますからね。

ちょっと話がそれるけれど、周りの問題にばっかり顔を突っ込みたがる人、
周囲の人の生き方や考えが気になって仕方がない人も、自分を大切にしていない、
自分に夢中になってません。
自分で自分を満たしてあげてません。

自分に夢中になってたらね、周りのことなんてどうでもいいし、
もし自分に絡んで来たら(嫌なことされたら)、嫌!やめてくれ! でおしまい。
そのあとのこともどうでもいいって思える。

はっきり言えない人に限って、ずっとそのことを(陰で)言っていたりするでしょ。
それってもう自分以外の人にそんだけエネルギー使ってもったいないよ。
その分、自分の好きなこと、ワクワクすることを考えることに使おう、って思う。

それでね、すぐに思ったこと言えなくて、ずっとそのどろどろした思いを抱えているとね、
以前の私のように、爆発的な怒りが出てきちゃったり、
その相手じゃなくても、ほかにひずみが出てきちゃう。
何をしてもうまくいかない、っていう現実が現れちゃったりする。

結局、思ったときにそのままを伝えたほうがあとに残らない。
ずっと引きずると、最初の思いにいろんな恨みつらみが乗っかって、
余計に関係がこんがらがっておかしくなるよ。

もうね、過去の傷、とかインナーチャイルドも関係ないと思う。
今あなたがどう感じているか、を大切にしていけばいいんだと思うよ。

だからこれからは、

大人だから、嫌なことがあっても、笑顔で、誰とでも仲良くしよう!

じゃなくて、

大人だって、嫌なことは嫌って正直に言う、嫌な相手とは付き合わない、
好きな人とだけ付き合う

が自分を大切にし、正直な生き方なんじゃないかなって思う。


頭で考えていること、心で思っていること、
それが素直に言葉に、行動に表せる

そういう人と付き合っていきたいなって思う。




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