先週の3連休は、ずっと田んぼにいました。

今年、田んぼを2つ借り、広げたのですが、
1つの田んぼの稲刈りがようやく終わりました。


1日目。
my田んぼのみなさんがやってきました。

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木のトンネルを抜けたところで、おだ(ほすべー)の立て方の説明を聞いているところ。
その先には、おだがけした稲たちが。
とても美しい風景です。

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2年目以降のみなさんもたくさんやってきて、
みなさん腰を折り、作業する姿がとても美しいと思いました。


その姿が美しいのは、みなさん楽しんでいるから。
喜びのエネルギーが伝わってくるんです。

よく農業は楽しいものじゃない、子どものころ手伝わされて、
大変な嫌な思いをした、大人になって親の手伝いから解放されて、
もう農業はこりごりだ、という話をよく聞きます。

でも私たちがしているのは、農業(しごと)じゃなくて、農のある生活。
しごとにすればどうしてもお金をたくさん稼ぐために、大規模になったり、
農薬を使ったりして、体も壊してしまうことにもなります。

でも自分たちが食べる分を作る、農のある生活は、
そんなにたくさんじゃなくていい、手作業で、みんなと楽しんで協力しながら、
遊び感覚でやることができます。

その遊び感覚でやることを、よく思わない農家さんがいるかもしれないけれど、
どんなこともそうだけれど、真剣に、深刻にやる必要なんてないんです。
一生懸命汗水たらして、まじめに、真剣に、やりたい人はやればいいと思います。
そちらに大きな価値を置きたい人はそれでいいです。
私はそれよりも、遊び感覚で、楽しんでやるほうが、
どれだけ自分にとっても周りにとってもいいか、と思います。

喜びにあふれて作ったお米はとてもおいしいです。

自分で食べるだけ作る、と書きましたが、中にはそれをまかなえない人もいます。
例えば家族がいると、家族が食べる1年分を作る広さをやっていない人たちも多くいます。
それをやると、東京から通う人たちにとっては、負担になってしまうこともあり、
そういう人たちは、買うよりも高いお金を出して、田んぼを借り、
ガソリン代、高速代、などなど経費はずっとかかるわけです。

1年目、my田んぼを申し込むときに、元が取れない、ことを気にする人もいるのですが、
私たちと一緒に田んぼをしている人たちは、元を取る、ことよりも、
お米つくりをすることで付いてくる、たくさんの恩恵を受け取れることを喜んでいるんだと思います。

そういうお金に変えられない、見えない価値を大切にする人たちがいる田んぼは、
喜びのエネルギーにあふれています。



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連休の2日目は、もう一つの田んぼに行き、
竹でおだを作ってもらいました。

山から竹の切り出しもやってもらい、おだ組みもやってもらっちゃいました。
田んぼ6年目の笹尾夫妻は、とても早く、そしてしっかりとしたおだを作れるので、
私が手伝わないほうが早い( ;∀;)

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そしてこの日、少し離れた田んぼでおだを作っていた、耕平さんと春美ちゃん。
途中で笹尾夫妻を呼びに来て、一緒に作ってもらっていました。
本当に頼りになる二人で、自分たちの稲刈りもあるのに、
時間を割いてほかの人のために手助けをすることができる、
そういう仲間がいてくれて、本当に心強く、ありがたいな、と思いました。

この田んぼでは、稲刈りが、3分の1くらい終わりました。


3日目。
台風の影響があって、朝からどんよりとした曇り空。
いつもよりも少し早めに田んぼに行って、刈り始めました。

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(これは今日の田んぼ)

土、日と田んぼにはたくさんの人たちがいて、それも楽しかったんだけれど、
1人で作業して、だれもいない田んぼを見回すと、
なぜだかとても暖かい気持ちになりました。
まるで自然に守られているような、自然と一体化したような感じ。

いつも晴れた日よりも、こういうどんよりとした日のほうが、
自然との一体感を感じます。

私は自然に守られているんだ

そう思ったら、稲刈りが終わるまでは、雨がたくさん降ってこないように、と、
龍神様にお願いしました。

この前、麻賀多神社で奉納舞をしたあと、天之日津久神社でお参りをしたとき、
龍神様が来てくれたんです。
わたし、龍神様に守ってもらっているのかも、って思って、
龍神様にお願いしてみました。

そのあと、降ったりやんだりで、霧雨は降ってきましたが、そんなにひどい雨になることもなく、
無事に稲刈りが終わりました。

龍神様がちゃんと願いを聞き入れてくれたんだ、とうれしくなり、ありがとう、と伝えました。

昔の人は、こうやって祈りながら農作業をしていたんだろうな、
だからすべてのものに神が宿っていると信じていたんだろうな、
神様が今よりも身近だったんだろうな、と思いました。

私も神様と近くなったような気がしました。

そしてお米作りをしていると、自然のありがたさ、過酷さ、そういったものをひしひしと感じます。

前は雨が好きではなかったけれど、雨が降ると、植物たちが生き生きしているのを
目の当たりにして、雨が降ることに感謝の気持ちが持てるようになりました。

台風はとても大変な被害をもたらすけれど、でも汚れた空気を一掃してくれます。
ちゃんと役割があるのですよね。

そして私たち人間に感情があるように、地球にも感情があり、
それが晴れ、雨、台風、地震、だったりするのだなぁと思い、
人間にどんな感情があってもいいように、地球もどんな感情を出してもいい。

目の当たりにすると、大変な目にあうときもあるけれど、
でもそれも受け入れて行こう、そんなふうに思えるのです。

自然の流れに沿って生きるとは、そういうことなのかなぁと思います。